嘉義巿の夜のクライマックス-「蘭潭泛月(水面に映る美しい月)」
蘭潭の月夜は非常に美しく、「蘭潭泛月」と呼ばれる嘉義八景の一つです。三信亭の横には、色鮮やかな噴水があり、50mの高さに達するこの噴水は、蘭潭の夜を美しく彩っています。
蘭潭は南潭とも呼ばれ、蘭潭の潭水は底が見えるほど澄んでいます。四方は丘陵となっており、山光水色(藍よりも青く)、潭水の秋の月夜はまるで絵に描いたようであり、それ故「蘭潭泛月(水面に映る美しい月)」は嘉義八景の一つとなっています。沿岸の環湖公路を一巡りすると展望台が目に留まるでしょう。そこの最上階から蘭潭を一望することができます。
蘭潭の後山には山道があり、両側にそびえたつ木々がマイナスイオンをたっぷり放っています。平坦なところには自然のバトミントン場や民族舞踏会場ができており、急勾配の坂道を目当てにチャレンジャーたちが集いあい、スポーツ、レジャー・レクリエーションの格好の場となっています。
その自然資源が豊富であることから、嘉義荒野保護協会が蘭潭後山、樹木園、陶花源、圓籃仔冷泉区に観察チームを設立し,ここ数年にかけて多くの生態愛好家が美しい大自然に脚を運ぶよう推進してきました。奥深い観察と体験を通して大自然とのふれあいが理想のみならず、生活の一部となるのはなんとすばらしいことでしょう。人々がさらに多くの鳥、昆虫、植物、大樹とふれあい、その学習過程において生態の美しさを知り、豊富な生物の本当の価値を理解していただくことが願いです。
.歴史ミニ百科
蘭潭は嘉義市東側の山仔頂の近くにあり、市内から三キロ離れたところに位置しています。古くは「紅毛埤」と呼ばれていましたが、三百年前にオランダ人が作ったと伝えられていることから「蘭潭」と呼ばれるようになりました。オランダ人が台湾を占領していたとき、八掌溪の水を引いて堤防を作り、王田周辺の灌漑用水としました。オランダ東印度会社が王田を直接管理し、明鄭時代まで利用されていましたが、清に入り徐々に廃止されるようになりました。日本統治時代には、「水の長城」といわれる嘉南ダム計画エンジニア八田与一が責任者となりアジア最大規模の水利工事を行いました。蘭潭の堤防を浄水場の貯水池とし、現在でも嘉義地区の浄水の主な供給源となっています。