1937年に上海から台湾へ戻った後に描かれたこの「嘉義公園(一)」は、当初は絵の中の池の名前から「弁天池」と呼ばれた。池の中央の鳳凰木は傘蓋のように高くそびえ、絵画中のすべての景物を覆っている。曲折して伸びる枝葉はあたかも肢体のように躍動していて、旺盛な生命力が伝わってくる。南国を代表する樹木であるが、燃えるように赤い熱帯の雰囲気はなく、むしろ中国の水墨画のようなシルエットの律動を漂わせている。ノバリケン、ハクチョウおよびタンチョウはそれぞれ異なる文化的要素を象徴しており、幻想的に嘉義公園の池に溶け込んで、画家自身の心の中にある理想の風景を作り出している。